さほど広くない手頃な会場ということで、五月に「ティアラこうとう」で会をやりました。土日がほとんどとれない会場ですが、奇跡的に11月10日(日)の夜のみ、空いていたことから本年2度目の会を企画しました(昨年,明日香出版さんをお借りした「宴」その弐としました)。
前半は、賑やかな自作(『ご一緒に』)に続き、わが国最高の童謡作曲家と目される本居長世の珠玉の二曲『十五夜お月さん』と『通りゃんせ』を演奏します。原曲を損なわないよう余分な響きを加えずに、前奏・間奏を加えました。長く研鑽を続け当日も本曲を吹いてくれる九嶋・飯島両氏の独奏もたっぷり。
後半は、稀なる禅尺八の世界。天の岩戸に静かに陽がさす情景を描写した仙台・布袋軒伝の「産安(さんや)」、名曲といわれる「奥州薩字(さし)」の後、最後に小生が、(一旦滅びた)京都明暗真法流の「鶴之巣籠」、津軽弘前・根笹派錦風流の最難関曲「虚空」の二曲を吹きます。どの曲も奥伝・皆伝級の大曲です。地なしという内部に漆やとの粉を塗らない、不完全調律の古管を使います。小生の演奏に大きな瑕疵がなければ、アメリカで発売している7枚目以降のCDに加えようかと思っております。
ご縁のある方をご招待したいと思っていますが、席数に限りがあるため、お知り合いの方を含めてフルネームでご連絡いただいた時点で、正式予約とさせていただきます。