尺八

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尺八日本史(3)

虚無僧研究会機関紙:一音成仏(いっとんじょうぶつ)第三十二号・平成十四年十二月掲載

『尺八日本史(3)』

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尺八日本史(2)

虚無僧研究会機関紙:一音成仏(いっとんじょうぶつ)第三十一号・平成十三年十二月掲載

『尺八日本史(2)』

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尺八日本史(1)

虚無僧研究会機関紙:一音成仏(いっとんじょうぶつ)第三十号・平成十二年十二月掲載 

『尺八日本史(1)』

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本曲演奏論

本曲演奏論明暗対山派・谷北無竹師の「本手調子」による規範化の試み(一)』(平成二十二年十二月)

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質問「明暗対山派本曲につきまして」

YK様からご質問をいただきましたので、公開で回答させていただきます。

YK様からのご質問(2022/7/11)

徳山 様

こんにちは。
古典本曲を徳山様の楽譜とCDから勉強させていただいております。
そこでお尋ねしたいのですが、CD(全5巻)の中でいわゆる明暗対山派本曲32曲に該当するものは、下記の18曲でお間違いございませんでしょうか。
ご教示くださいますと光栄です。

6轉菅垣 koro suga gaki(6:38)
7大和調子 yamato choshi(3:00)
9吾妻乃曲 azuma no kyoku(5:11)

1 鉢返 hachi gaeshi (3:48)
9 鶴之巣籠 tsuruno sugomori(11:11)

1 霧海箎 mukaiji (20:49)
4 三谷 san ya(8:56)
5 雲井獅子 kumoi jishi(9:07)
7 阿字観 aji kan(5:21)

1 虚鈴 kyorei (11:41)
2滝落 takiochi (11:35)
8恋慕流し renbo nagashi(10:49)

1 調子 choshi
2一二三之調 hifumi no shirabe (5:10)
3秋田管垣 akita sugagaki (3:45)
4虚空 koku (9:23)
6曙之調 akebono no shirabe (4:29)
8九州鈴慕 Kyushu reibo (4:17)

YK様
ご連絡ありがとうございました。
ご指摘の18曲で間違いありませんが、奥州鈴慕・陸奥鈴慕、および下り葉(根笹派ではないもので、譜面では「興国寺伝」としてあります)も、京都明暗系でよいと思います。
所伝寺については、重複があったりして、必ずしも確定できない場合も少なくありません。なお、譜面に関しては、2022年6月に、京都明暗の32曲を含む全国の禅本曲180曲程度を公開しました(なお数曲は未整譜ですが)。

本来、樋口対山(鈴木孝道)が、浜松(普大寺)から京都へ持っていったのが11,2曲程度です。
後は、九州や江戸(琴古流)、奥州からのものを蒐集(換骨奪胎)し、32曲にしたようです。

樋口対山の奏風をもっとも忠実に伝えるとされるのが、谷北無竹です。
谷北先生より先に、京都明暗の看主になった小林紫山が、一定の改訂を加え今日の京都明暗ができました。
「樋口対山の古風にこだわるなら、谷北師の演奏を手本に」とするのが、稲垣衣白先生(愛知県豊田市の開業医)の立場だったので、その遺志をついで、『古典本曲の源流を求めて/谷北無竹集Ⅰ~Ⅲ』を製作しました。なお、小生の演奏は、谷北先生の演奏そのものではありません。特に『三谷』に顕著なように、陽旋(田舎節・雅楽のテトラコルド音階)が目立ち過ぎる部分を、何か所か、陰旋(都節音階)に直して吹いています。ただし、これは小生が勝手にやったわけではなく、岡本竹外先生の吹き方でもあり、その先生の桜井無笛先生なども同様です。
 無笛師は、谷北無竹師に直接つながるので、一部都節音階という半音の使用もそれなりの歴史の必然ではあったと考えられます。小生の取り組んだ本曲は、基本的には曲名はもちろん、なるべく元のままいじらないでそのまま継承するのをモットーとしてはいるのですが、この点は現代に生きるわれわれの感性に合わせるには仕方がないように思っています。弘前の根笹派や、琴古流の本曲のように、すべてを陰旋(都節)になった例とも聞き比べてきださい。

江戸時代のある時期に、淫声(いんぜい)と言われる「都節音階」が爆発的に流行って以来、今日の演歌(歌謡曲)に至るまで都節音階は一大潮流になりましたが、それ以前はわが国では半音を含む旋法はありませんでした。
樋口対山が浜松からの曲を擁して今日の京都明暗派を創流した結果、それまでの京都生え抜きの明暗真法流は途絶えました(一応、小生が全55曲のうちのほとんどを完全復刻し公開済み)が、その理由は、音階が半音を含まない古いものだったので、時流に合わなかったためと考えられます。

それより古い「一節切の曲」も、古譜から復刻可能ですが(公開した鹿児島の「天吹(てんぷく)」の譜面同様)、今日のわれわれの感性に訴えるものとしては、物足りなさを感じます。

遅くなりましたが、お返事まで

徳山 隆

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尺八入門 本曲への道 1

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尺八古典本曲 奏法ガイド

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演奏会

2019/11/10 尺八演奏会 ”宴”弐 動画

「徳山 隆 尺八演奏会 ”宴”弐」
  2019.11.10(日) 19:00-21:00
 於・ティアラこうとう 小ホール

当日演奏された全9曲をYouTube(Tokuyama-Shakuhachiチャンネル)に公開いたしました、解説などのお話は割愛させていただきました。
(さらに...)をクリックすると、全曲が表示されます。

[前半] イントロ
(1):「ご一緒に」(演奏:飯島健吾、作曲:徳山隆)

(2):「十五夜お月さん」(演奏:飯島健吾、本居長世の童謡)
(さらに…)

曲目からみた禅尺八の系譜

曲目からみた禅尺八の系譜(琴古流や都山流など、演奏経験がある人向き)

 州、関東、関西、九州など、伝承地が各地にわたっていることから、禅尺八はさまざまな異なる音楽内容を有している。わが国の日本語方言の豊かさからもわかるように、国土は狭い日本ではあるが、切り立った山や峰は、各地を隔てて、多様な文化を育んできた。ましてや古典本曲(禅尺八)伝承における上記の代表的な四地域は、人間的気質の違いがあることは、日本人の間ではみなわかっているも常識であり、当然のこととみなされている。も明らかに存在するとされる位、文化を含む人間生活のあらゆる部分においてその違いを際立たせてきた。禅尺八とて例外ではない。
 吹禅の世界では、「一寺一律」という言葉がある。文字通りに解すれば、一つの虚無僧寺に、一つの曲が存在していたということになろうが、実際にはどの寺にも複数の曲が存在している。座禅の代わりの本格的な曲(目的が禅定を得ることだから、一定メロディの繰り返しで、あえて音楽的起承転結をさけている)から、「昼から」といわれて午前中の修行を終え、束の間の慰みに吹く「戯(げ)曲」まで、用途・目的に応じて、たとえば求道性を一つの曲に据え、娯楽性を反対の極に配するというような・・・。
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尺八という楽器

 本の楽器の多くは、洋楽器のように機能的な面、すなわち速く弾いたり、大きな安定した音をコンスタントに出したり、あるいは同時に複数の音を発することで和音を構成したりという方向ではなく、音色という、只この一点に、ひたすら一途に賭けている。三味線のサワリ(インドの弦楽器にも似たような概念はあるが)や、箏曲の演奏家が絹糸での演奏にこだわってきたのもこの音色重視のあらわれの例といえよう。
 和楽器の「音色愛好性」というテーマに再び立ち戻る。三味線の「サワリ」、筝曲家の絹糸に対するこだわりなどを例に出した。脱線ついでに能管の話。「一定の指使いで一定の音高を得る」ということで言えば、能管はもはや楽器でさえもない。能管でいわゆるメロディを吹くことは不可能なのだ。楽器の定石を敢えて超えて、ある情景描写のための雰囲気をかもし出すためだけに用いられるのが、この能管である。能楽が好きで好きで能楽師を志すも国籍の壁(本人はアメリカ人男性)故に果たせず、今は武蔵野大学の先生になっているのが、C・エバートさんだ。邦楽他ジャンルの演奏会を聴きにゆくと度々彼が来ていて、すっかり親しくなった(今の今まで、そんなことがあったことをすっかり忘れていたが・・・)。彼にしつこく能管を譲ってくれるようせがんだことがある。終いにはついにわけてもらって、時々劇伴などのスタジオ録音で使った。「ヒシギ」という能管独特の超ハイ・トーンはついに出なかったが・・・。自身尺八の名手でもあるエバートさんは、吹禅尺八(古典本曲)という独特の存在に対する私の興味もよく理解して、早稲田大学国際部の講師に推薦してくれた。謡曲『隅田川』の英語版を作ったのは彼ではなかったろうか。
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